独ビール最大手のRadeberger(フランクフルト)は13日、2010年の出荷量が前年比2.5%減の1,310万ヘクトリットルに後退したと発表した。市場で繰り広げられている値下げ競争に追随しなかったことが響いた。清涼飲料メーカーのBionadeを買収した効果で売上高は2%増の16億ユーロに拡大している。利益は非公開。
\アルベルト・クリストマン社長によると、ビール小売市場では現在、「2~3年前には考えられなかった価格がまかり通っている」。需要の減少を背景に値下げを通して販売量を確保しようとする動きが広まっているためだ。同社はこれに一線を画しているため、昨年は特に中価格帯ブランドの「Sternberg」「Hansa」の出荷量が落ち込んだ。販売価格は今後も維持していく考え。
\価格競争で各社の利益率が低下しているため、同社長は今後、業界再編が起こると予想している。
\懸念材料としては価格競争のほか、原料の大麦価格が高騰していることを挙げた。エネルギー、ガラス、王冠、紙の値上がりも収益力を押し下げる要因だとしている。
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