自動車保険大手の独Huk Coburgが旭硝子を相手取って損害賠償訴訟を起こした。自動車用ガラスのカルテルで損害を被ったとして、2,200万ユーロの支払いを要求している。Huk Coburgへの問い合わせなどをもとに24日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。
\旭硝子は1998年から2003年にかけて、自動車用ガラスの欧州販売で日本板硝子の英子会社ピルキントン、仏サンゴバン、ベルギーのソリベールとカルテルを締結。価格や市場シェアを取り決めていた。
\これに対し、欧州連合(EU)の欧州委員会は08年11月、4社に総額13億8,389万ユーロの課徴金支払いを命令。旭硝子は調査に協力し制裁額を50%減額されたものの、1億1,350万ユーロの支払いを命じられた。旭硝子は09年2月のプレスリリースで、課徴金支払いに応じる意向を表明するとともに、「本件を厳粛に受け止め、独禁法をはじめとするコンプライアンスの一層の強化に」取り組んでいく方針も明らかにした。
\Huk Coburgは同カルテルに伴い計200万件の保険契約で不当に高い保険金支払いを余儀なくされたとして、旭硝子の欧州中間持株会社と独子会社、ベルギー子会社の3社を相手取って損賠訴訟を起こした。
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