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2011/2/2

企業情報

Electricite de France SA―独市場で新たな投資を計画―

この記事の要約

独電力3位EnBWからの資本撤退を先ごろ決めた仏国営電力会社Electricite de France(EDF、パリ)が、ドイツ市場で新規投資を計画している。ドイツ事業を担当するピエール・レデラー取締役が独経済紙『ハンデ […]

独電力3位EnBWからの資本撤退を先ごろ決めた仏国営電力会社Electricite de France(EDF、パリ)が、ドイツ市場で新規投資を計画している。ドイツ事業を担当するピエール・レデラー取締役が独経済紙『ハンデルスブラット(HB)』のインタビューで明らかにした。

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EDFは2001年、EnBWに資本参加しドイツ市場に参入。将来的にはEnBWを買収する意向だったが、EnBWが本社を置くバーデン・ヴュルテンベルク州(BW)や他の出資者である同州のエネルギー事業者の抵抗が強く断念。保有するEnBWの株式45%を同州に売却して完全撤退することを決めた。2月末で撤退が完了すると、EDFのドイツ事業は卸取引とガス備蓄施設1カ所の運営へと大幅に縮小される。

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これに絡んでレデラー取締役は「欧州最大のエネルギー市場であるドイツでのプレゼンスは今後も維持する」と発言。具体的には産業顧客への電力供給や発電事業、再生可能エネルギー・プロジェクトへの参入、さらに買収も検討しているとした。

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ドイツでは、自治体系エネルギー公社がEonやRWEなど電力大手に対する対抗姿勢を強めている。また、Eonに関しては収益が悪化しているガス子会社のEon Ruhrgasを売却するという憶測もあり、EDFの再参入チャンスは十分にあるようだ。

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