オーストリアのスキー板メーカーKneissl（クーフシュタイン）は8日、会社更生手続きの適用を申請した。過半数株主のアル・ジャベール氏が約束した120万ユーロの資金注入が行われなかったため、資金繰りに行き詰ったという。倒産したのは持ち株会社Kneissl Holding GmbHと傘下のKneissl Tirol GmbH、Kneissl Star Lounge GmbHの計3社。
\同社は1861年創業の老舗メーカー。スキー人口の世界的な減少や中国・東欧の低価格品メーカーの追い上げを受け経営は以前から悪化していた。スキー板の生産規模は1万5,000組と少なく、2009年の売上高は900万ユーロにとどまった。
\アル・ジャベール氏は同社を3年前に買収した。伝統的なスキー板の専門メーカーからライフスタイル企業へと発展させる方針を打ち出し、製品分野を革ジャンや自転車、テニスラケットにも広げた。メディア報道によると、同氏は今後もKneisslを支援していく考えという。一方、管財人によると、Kneisslに対してはスポーツ分野に強い国際的な投資会社が関心を示している。
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