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2011/2/23

企業情報

―Sued Chemieを買収―

この記事の要約

スイスの化学大手Clariant(ムッテンツ)は16日、独同業Sued Chemieを買収すると発表した。投資会社One Equity Partners(OEP)と創業者一族から株式95%強を総額25億スイスフラン(約2 […]

スイスの化学大手Clariant(ムッテンツ)は16日、独同業Sued Chemieを買収すると発表した。投資会社One Equity Partners(OEP)と創業者一族から株式95%強を総額25億スイスフラン(約20億ユーロ)で取得。残りについても株式公開買い付け(TOB)で確保し、Sued Chemieの上場を廃止する。同社は長年にわたる事業再編を昨年終了しており、今後は経営拡大に転じる意向だ。

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買収は現金と株式交換を通して実施。Sued Chemie株50.41%を保有するOEPからは1株当たり121ユーロで譲り受ける。創業者一族が持つ約46%についてはClariant株と交換する。交換比率はSued Chemie株1株につきClariant株8.84株。

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買収金額25億フランのうち、株式交換は7億フランを占める。Clariantは残り18億フランについて、5億フランを手持ちの現金、4億ユーロを増資、9億ユーロを借入で捻出する。買収手続きは上半期中に終了する見通しという。

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Sued Chemieは触媒やリン酸鉄リチウム(リチウムイオン電池の正極材)、特殊樹脂を生産している。Clariantは同社を買収することで、事業の幅を広げるとともに、景気変動に強い経営体制を整える意向だ。

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