キオスクやガソリンスタンドに菓子や飲料を卸す流通大手のLekkerland(フレッヒェン)がファーストフードの取り扱いを本格化する意向だ。アルコール飲料・たばこに対する規制や課税強化、消費者の健康志向の高まりを背景に売り上げが目減りしているためで、新規事業に本腰を入れることで業績悪化を食い止める。クリスティアン・ベルナー社長が『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』に対し明らかにした。
\キオスクなどを対象にファーストフードや容器入りのサラダなどを販売する。すでに料理人を3人雇用し、テスト販売を実施している。ファーストフードは利益率が高いため、事業が成功すれば収益力の向上にもつながる。
\たばこ販売は利幅が狭まっており、流通業者にとっては魅力が薄れている。このため業界大手のMetroはたばこ販売を縮小し、代わりに利幅の大きい鮮魚などの販売を拡大中で、Lekkerlandもこれに追随した格好だ。
\顧客のキオスクなどが製品をLidlなどのディスカウントスーパーで仕入れるようになっていることもLekkerlandに事業モデルの見直しを迫っている。
\同社は物流面でもメスを入れる。発注元に自社のトラックで商品を届けるこれまでの方式では受注規模が小さいと採算が合わないためで、小口の注文には今後、宅配便大手のDHLと提携して対応していく。
\同社には日本たばこがオーストリア子会社を通して25.1%を出資している。
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