ソフトウエア独2位メーカーのSoftware AG(ダルムシュタット)がクラウドサービスを準備している。同サービスを提供しないと取り込めない需要があるほか、新たな収入源の開拓につながると判断したためだ。同社のヴォルフラム・ヨスト技術担当取締役が『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙に対し明らかにした。
\クラウドはユーザーがデータやソフトを自ら管理せず必要に応じてインターネットから呼び出す利用法で、ハードウエアのスペースとコストの大幅削減につながる。ただ、ユーザーがソフトの利用度合いに応じて料金を支払う課金方式を採用すると、ソフトメーカーは主な収入源であるライセンス販売が細りかねないため、クラウドサービスへの参入を躊躇するケースも多い。
\Software AGはこれを踏まえ、クラウドサービスを当面、ライセンスを購入した顧客企業に対してのみ提供する。顧客はAmazonのサーバー内にある同社のソフトを必要に応じてダウンロードし、ハードウエアの無駄を省くことができる。Software AGは同社の全製品を9月以降、クラウドで提供できるとしている。
\将来的にはまた、オンプレミス(企業が自社の設備でソフトやデータを保持・利用すること)とクラウドの統合や関連コンサルティング業務も立ち上げ、新たな収益源とする考えだ。
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