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2011/3/2

企業情報

―中国企業が買収か―

この記事の要約

医薬品卸売・小売大手の独Celesio(シュツットガルト)を中国2位の製薬会社・上海医薬集団が買収するとの観測が浮上してきた。経済紙『ハンデルスブラット(HB)』が金融筋の情報として2月24日報じたもので、Celesio […]

医薬品卸売・小売大手の独Celesio(シュツットガルト)を中国2位の製薬会社・上海医薬集団が買収するとの観測が浮上してきた。経済紙『ハンデルスブラット(HB)』が金融筋の情報として2月24日報じたもので、Celesioの過半数株を持つハニエル家の複数の関係者は両社が交渉している事実を認めたという。

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ハニエル家は巨額の債務を抱えており、債務の圧縮に向けて以前から、保有するCelesio株54.6%の売却を模索している。一方、上海医薬は医薬品製造のほか、卸売と小売も手がけており、Celesioを買収すれば欧州市場に一気に参入できるメリットがある。

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HB紙によると、Celesioの時価総額は現在33億ユーロで、ハニエル家の保有株の価値は18億ユーロに上る。上海医薬は今年6月に株式公開を実施し、調達した市場資金9億ユーロをCelesio株の取得に充てる。ただ、Celesioは現在20億ユーロの巨額債務を抱えるため、上海医薬は同社株の取得を30%未満に抑え債務引き受けを回避する可能性もあるという。また、両社の事業を部分的に統合することも検討されているようだ。

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