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2011/3/2

経済産業情報

工作機械業界、2011年生産成長率30%見込む

この記事の要約

独工作機械工業会(VDW)は2月24日の年次記者会見で、2011年の業界生産高が前年比30%増の128億ユーロに拡大するとの予測を発表した。経済危機で激減した受注が大幅に改善していることが反映される見通し。\ 2010年 […]

独工作機械工業会(VDW)は2月24日の年次記者会見で、2011年の業界生産高が前年比30%増の128億ユーロに拡大するとの予測を発表した。経済危機で激減した受注が大幅に改善していることが反映される見通し。

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2010年の業界生産高は98億7,000万ユーロで、前年から3%減少した。減少は2年連続。ただ、縮小幅は09年の28%から大きく狭まっており、来年は大幅増へと転じる。

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受注高は09年第4四半期から2ケタ拡大が続いており、10年第4四半期には前年同期比で99%の伸びを記録した。受注回復は当初、中国、韓国、インドなどの新興国に限られていたが、現在は幅広い国へと広がっている。

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昨年10月時点の工場稼働率は85.9%で、年平均の75.4%を大きく上回った。直近のピークである08年の94.7%(年平均)を下回っているものの、着実に回復している。

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2010年の輸出高は前年比1%減の60億ユーロとやや後退したものの、減少幅は09年の26%から大きく縮小した。輸出先では中国の存在感が一段と高まっており、同国向けの輸出は昨年29%増加。輸出全体に占める割合は約28%に達した。中国は工作機械の生産でも日本、ドイツを抑えて初めて世界1位となった。

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