ドイツの通販業界が好調だ。全国通販業者連盟(BVH)が2月22日発表したプレスリリースによると、2010年の国内売上高(物品のみ)は前年比4.1%増の303億ユーロとなり、小売市場全体に占めるシェアは0.4ポイント増の7.8%に拡大した。
\けん引役となったのはインターネット通販だ。通信スピードの向上や接続料金の下落にともなってネット人口が増加していることを追い風に、売上高は18%増の183億ユーロに拡大。通販市場におけるシェアは6割を突破した。
\BVHが市場調査機関TNS Infratestに委託した調査によると、通販利用者の男女構成比は男性が42%、女性が58%。売上高は男性が112億ユーロ、女性が186億ユーロで、平均客単価も女性の方が高い。
\売上高が最も大きい商品は衣料・繊維・皮革製品で126億5,000万ユーロに上った(前年比では5.5%減)。2位はCD、DVDなどの娯楽メディア(3.9%減の29億5,000万ユーロ)。3位はホームエレクトロニクス/デジタル機器で、44%増の26億5,000万ユーロと大きく伸びた。
\ネット通販を形態別にみると、最も高い伸びを示したのはメーカー直販で、売上高は前年から42.6%増加した。これに薬局(33.3%増)、オンライン販売のみの業者(27.9%)、マルチチャンネル販売業者(14.7%)が続いた。
\列車・飛行機のキップやコンサートチケットなどのオンラインサービス売上高は70億ユーロで、13%増加した。物販(183億ユーロ)と合わせたオンライン販売規模は17%増の253億ユーロに拡大している。
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