連邦財務省が生命保険の法定保証利率を2012年から現行水準より0.5ポイント低い1.75%に引き下げる方針を決定した。金融市場で低金利が長期化していることに対応する考え。新利率が適用されるのは2012年以降の新規契約で、それ以前の契約は影響を受けない。ドイツ保険協会(GDV)が2月22日付のプレスリリースで明らかにした。
\法定保証利率は保険契約に対して金融市場の動向に関わりなく保証される年利の最低水準。生命保険と民間健康保険の2分野でそれぞれ別個に定められている。生命保険の法定保証利率が最後に改定されたのは2007年1月で、このときには2.75%から2.25%へと引き下げられた。
\GDVは財務省の方針決定に先立ち、◇金利やインフレ率で明らかな上昇傾向がみられる◇景気回復に伴い近い将来に金利正常化が期待できる――として、法定保証利率の引き下げ幅は0.25ポイントで十分との考えを示していた。
\連邦財務省側はこれに対し、法定保証利率を0.25ポイント減の2%とした場合、数カ月内に再度の引き下げが必要となる可能性が高いと指摘。小分けに利下げしても保険会社に余計な手間がかかるだけとして、下げ幅は適切だと反論した。
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