ドイツ政府は2日の閣議で、電気通信法改正案を承認した。消費者の権利強化が最大の狙いで、サービスセンターなどに電話したときの待ち時間は近い将来、無料となる見通しだ。政府は年内施行を目指している。同法案は欧州連合(EU)指令を受けて作成された。
\企業などのコールセンターに電話した際に、オペレーターになかなかつながらないケースは多い。こうした待ち時間の通話料金はこれまで、電話をかけた顧客が負担してきた。野党・緑の党の調査では、30分も待たされたあげくに55ユーロもの料金を請求された消費者もいるという。
\政府はこうした現状を改めるため、待ち時間の料金をコールセンター側が負担する、あるいは、コールセンターサービスの料金をフラットレートとする決まりを導入する考えだ。新ルールは法案施行後2年目から適用する方向のため、施行後1年間は待ち時間2分までを無料とする暫定ルールを導入する。
\政府法案にはこのほか、◇消費者がインターネットプロバイダーや電話会社を交換する場合、切り替えに伴いネット、電話を利用できない期間の許容上限を1日とする◇携帯電話に番号ポータビリティ制度を導入する――などが盛り込まれている。
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