ドイツ化学工業会(VCI)は2日、2011年の業界生産成長率が2.5%となり、前年の11.5%から大きく減速するとの見通しを明らかにした。新興国で需要の伸びが鈍化しているほか、国内景気のけん引車が化学製品の利用規模が小さい産業に移行していることが響く。ただ、化学メーカーの景況感は依然として明るく、VCIの会員企業アンケートでは業績悪化を見込む企業が9%にとどまった。
\生産者価格の上昇率は昨年の3.0%から今年は1.5%へと低下。業界売上成長率は17.6%から4%へと落ち込む見通しだ。輸出高は16.9%増、輸入高は18.3%増を見込む。
\一方、2010年第4四半期の業界生産高は前期比1.7%増となり、7四半期連続で拡大した。無機基礎化学薬品やポリマーで伸び率が特に大きかった。業界売上高は0.6%増の409億ユーロ。内訳は国内が0.4%増の166億ユーロ、国外が0.7%増の243億ユーロだった。
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