印刷機械大手の独Manroland（オッフェンバッハ）と高速デジタル印刷機大手・蘭Oceの提携が順調に動き出したもようだ。顧客獲得に向けてすでに全世界で活動を開始。競合のHeidelberger Druckmaschinen（以下Heideldruck）とは市場でのすみ分けができているという。Manrolandのゲルト・フィンクバイナー社長とOceのデジタル輪転機事業を統括するセバスチャン・ランデスベルガー氏への取材をもとに12日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。
\ManrolandはOceとの提携合意を昨年12月に発表し、1月から協働を開始した。Manrolandの輪転・枚葉オフセット印刷機とOceのインクジェット方式デジタル印刷機を一手に提供することで需要を掘り起こす考え。Manrolandが得意とする輪転・枚葉オフセット印刷機はインターネットの普及で市場が縮小しており、業績拡大にはデジタル印刷機メーカーとの提携が欠かせなくなっている。
\ターゲットとする顧客企業は従業員50人以上の印刷所で、全世界で約2,000社を絞り込んだ。すでに120社以上とコンタクトを取り、およそ25社から手応えを得ているという。
\競合のHeideldruckはデジタル印刷機分野でリコーと提携した。フィンクバイナー社長によると、Heideldruck・リコー連合のデジタル印刷機はManroland・Oce連合のものより小型のため競合の恐れがない。
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