欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2011/3/16

企業情報

K+S AG―競合の買収標的に、大株主BASFが資本撤退で―

この記事の要約

肥料大手K+S(カッセル)が競合の買収標的となる可能性が高まっている。大株主のBASFが保有する同社株10.3%を11日にすべて放出したためだ。\ K+Sは1971年から1993年にかけてBASFの子会社だった。BASF […]

肥料大手K+S(カッセル)が競合の買収標的となる可能性が高まっている。大株主のBASFが保有する同社株10.3%を11日にすべて放出したためだ。

\

K+Sは1971年から1993年にかけてBASFの子会社だった。BASFはK+Sを売却したあとも、大株主としてとどまっていたが、今回、同社株をブックビルディング方式で機関投資家に売却した。BASFは肥料関連事業の売却方針を先ごろ表明しており、顧客でもあったK+Sに出資を続けるメリットがなくなったことが背景にあるとみられる。売却益は債務を圧縮に投じるもようだ。

\

BASFの今回の措置により、K+Sの流通株式比率はこれまでの約75%から85%へと上昇した。市場関係者はBHP Billiton、Vale、Rio Tintoなど世界的な鉱山大手が同社の買収を狙うとみている。

\