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2011/3/16

経済産業情報

用紙値上げに出版大手が対抗、ロシアから調達の方向

この記事の要約

欧州メディア大手の独アクセル・シュプリンガーが新聞・出版用紙をロシアから調達する方向で交渉を進めている。原料価格高騰を理由に欧州の製紙大手が大幅な値上げを実施したことに対応。ロシアからの調達により用紙市場の競争を活性化さ […]

欧州メディア大手の独アクセル・シュプリンガーが新聞・出版用紙をロシアから調達する方向で交渉を進めている。原料価格高騰を理由に欧州の製紙大手が大幅な値上げを実施したことに対応。ロシアからの調達により用紙市場の競争を活性化させ、価格を押し下げる狙いだ。9日付『ハンデルスブラット』紙が報じた。

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欧州の用紙市場はHolmen(スウェーデン)、Norske Skog(ノルウェー)、UPM Kymmene、Stora Enso(以上フィンランド)の4社が圧倒的なシェアを誇っている。このため4社の価格交渉力は強く、今年は年初からこれまでに25%もの値上げが行われた。

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シュプリンガーはこうした現状を打開するため、ロシアの製紙会社Solikamskbumpromと交渉を進めている。Solikamskbumpromは投資規模3億5,000万~4億5,000万ユーロの工場を現地に設置。シュプリンガーは年30万~35万トンの用紙を確保する。

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この取り組みはWAZ、Dirk Ippenなど競合の出版社も支持しており、シュプリンガーの試みが成功すれば追随する可能性がある。

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