景気回復を追い風に旅行業界の業績が上向いてきた。業界団体DRVによると、加盟企業の2010年売上高は前年比2.5%増の213億ユーロ拡大。旅行会社を通して旅行した人の数は5%増の4,050万人に達した。今年も成長が見込まれている。
\2010年に旅行者数が特に伸びたのはトルコ、キプロス、エジプト、チュニジア、モロッコといった地中海沿岸のアジア・アフリカ諸国。米国やアジアなどへの長距離旅行も軒並み前年を上回った。ドイツ人の外国旅行先として最も人気が高いスペインは09年の減少から上昇へと転じ、国内旅行も2%の伸びを記録した。一方、財政危機問題で揺れるギリシャ向けは、大手の旅行代理店でおおむね好調に推移したものの、一部の事業者では需要が落ち込んだという。
\目的地までの移動手段別では船舶(クルーズ旅行)の人気が特に高く、売上高ベースで8%増加した。鉄道・自動車・バスは2.5%増、航空機は1.5%増だった。
\ドイツに訪れる外国人旅行者も増加した。連邦統計局によると、2010年の外国人の宿泊数は前年比9.8%増の6,030万人に拡大した。
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