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2011/3/16

経済産業情報

独の再可エネ促進策が中国メーカーの利益に

この記事の要約

ドイツの再生可能エネルギー産業を育成する目的で導入された再生可能エネルギー法(EEG)が中国のソーラーメーカーの業績拡大に貢献している。ベルリン技術経済大学(HTW Berlin)の客員講師ヴォルフガング・フンメル氏が1 […]

ドイツの再生可能エネルギー産業を育成する目的で導入された再生可能エネルギー法(EEG)が中国のソーラーメーカーの業績拡大に貢献している。ベルリン技術経済大学(HTW Berlin)の客員講師ヴォルフガング・フンメル氏が10日に発表した調査結果で明らかになった。

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それによると、ドイツの2010年の太陽電池・モジュール輸入額は115億9,000万ユーロで、その半分の58億9,000万ユーロが中国製だった。また、中国製品の輸入額は前年から倍増した。

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一方、ドイツの太陽電池・モジュールメーカーの昨年の輸出額は輸入のほぼ半分の54億9,000万ユーロにとどまった。また、欧州5カ国(イタリア、フランス、チェコ、スペイン、オランダ)への輸出が40億1,000万ユーロで全体の7割以上を占めた。

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フンメル氏はこの結果から、EEGが国内ソーラーメーカーの支援による雇用促進という本来の目的を果たさず、中国メーカーの輸出拡大に貢献していると指摘した。

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