ドイツ東部のザクセン・アンハルト州で20日州議会選挙が行われ、即日開票の結果、同州の与党である中道右派のキリスト教民主同盟(CDU)と中道左派の社会民主党(SPD)は合わせて67議席を獲得し、過半数を確保した。両党は現政権(大連立政権)を維持するとみられている。
\今回の選挙は福島原発事故を受けて原発廃止の世論が全国的に高まるなかで実施された。だが、同州に原発がないこともありこの問題は大きな争点とならず、環境政党・緑の党が追い風を受けたほかはこれといった影響がなかった。
\主要政党の獲得議席数は第1党のCDUが41、最左派の左翼党が29、SPDが26。緑の党は得票率を前回の3.6%から7.1%へと伸ばして9議席を獲得し、13年ぶりに議会進出を果たした。一方、中道右派の自由民主党(FDP)は同6.7%から3.8%へと落とし、議席を喪失している。極右政党・ドイツ国家民主党(NPD)も議席獲得に必要な得票率(5%)に届かなかった。
\ドイツでは27日にも西南ドイツのバーデン・ヴュルテンベルクとラインラント・ファルツの2州で州議選が実施される。現在の世論調査では中道左派のSPDと緑の党が両州で過半数を制する可能性が高く、中道右派のメルケル連邦政権は苦しい立場に立たされている。
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