欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2011/4/6

総合 - ドイツ経済ニュース

「DAX30社は女性役員を3倍に」、実現しなければ法制化も=家族相

この記事の要約

クリスティーナ・シュレーダー連邦家族相(キリスト教民主同盟=CDU=)は3月30日、DAX(ドイツ株価指数)30社の人事担当取締役を招いた会議で、女性役員の登用拡大を要求した。「女性役員の比率が2013年までに現在の3倍 […]

クリスティーナ・シュレーダー連邦家族相(キリスト教民主同盟=CDU=)は3月30日、DAX(ドイツ株価指数)30社の人事担当取締役を招いた会議で、女性役員の登用拡大を要求した。「女性役員の比率が2013年までに現在の3倍に拡大しなければ登用を法的に義務づける割当制度の導入も辞さない」としている。これに対し、DAX企業は年内に達成目標数値を具体的に制定・公表するとして、企業の自主的な取り組みによる解決を主張。法的な強制に強く反対した。

\

DAX企業の取締役に占める女性の割合は2%、大手200社(銀行を除く)の監査役では同比率が10.6%に過ぎない。シュレーダー家族相はこれを踏まえ、女性役員の登用が12年末までに目に見えて進展しなければ割当制度を導入する方針を表明。具体的には◇企業が制定した目標に到達しない場合は罰金などの制裁を加える◇監査役の選出で女性が一定の比率に達しなければ投票結果に異議申し立てができるようにする――考えで、今夏をめどに法案を提出する。

\

ただ、今回の会合では政府与党内の意見の相違も表面化した。家族相がまずは企業の自主的取り組みを重視するのに対し、フォンデアライエン労働相(CDU)は割当制度を強く支持。女性役員の比率を「18~20年までに30%に引き上げる」ことを要求した。メルケル首相(CDU)とブリューデルレ経済相(自由民主党=FDP=)、ロイトホイザーシュナレンベルガー法相(FDP)は割当制度に反対している。

\