エネルギー大手RWEのガス・油田開発子会社RWE Dea(ハンブルク)がリビア事業の凍結を余儀なくされている。国連などの制裁の影響で油田開発作業が停止しているうえ、現地従業員への給与支払いも認められていないという。同社のトーマス・ラップフーン社長が6日の決算報告会で明らかにした。
\RWE Deaは2003年にリビアで油田探査を開始。これまでに獲得した原油採掘権は7ブロック、油田面積は4万平方キロメートルを超える。採掘権は2003年と07年、いずれもリビア国営石油会社(NOC)から取得した。
\同社は油田の採掘準備に向けてNOCと合弁会社を設立し、油田開発に13億ユーロを投資する計画だったが、国連や欧州連合(EU)がリビア制裁を相次いで発動しNOCの資産を凍結した余波で、業務の棚上げに追い込まれた。
\RWE Deaの2010年通期決算の営業利益は3億500万ユーロで、前年の2倍に拡大した。原油価格が高値で推移したことが大きい。探査成功率が高かったことと為替差益もプラスに働いた。売上高は14億8,900万ユーロで、1.3%増加している。
\