トラブルが相次いだ窓・ドア製造大手のWeru(ルーダースベルク)が落ち着きを取り戻したもようだ。同社は昨年、役員人事をめぐる対立で揺れたほか、新たに導入した生産ラインや生産計画・管理システムで障害が発生。2010年売上高は前年比で推定3.7%減少した。9月に就任したハーラルト・ピヒラー新社長は、「混乱は全て収拾した」と明言し、景気回復の流れに乗って業績を回復できるとの見方を示した。11日付『フランクフルター・アルゲマイネ』が報じた。
\Weruはアルミや樹脂製の窓枠、ドア、玄関屋根の製造を手がけ、本社のあるバーデン・ヴュルテンベルク州ルーダースベルクとテューリンゲン州トリプティスに生産拠点を持つ。同社のユルゲン・ヴィルツ元社長(08-10年在職)は社内の反対を押し切って生産拠点をトリプティスに集約。この結果、監査役会と対立し、「経営方針をめぐる意見の相違」を理由に今年3月に解任された。
\その後、ゲルハルト・ゾマラー氏が暫定的に社長業務を引き受け、9月にピヒラー氏が新社長に就任。住宅需要の拡大を追い風に受注が急増したため、ルーダースベルク工場の操業を再開した。
\ただ、社内騒動の代償は大きかった。窓ファサード製造業連合会(VFF)によると、国内の窓枠市場規模は前年比で4.9%増加したにもかかわらず、Weruの売上高は減少した。
\同社は今年、6~9%の増収を見込む。1‐3月期は前年同期比で2ケタ台の成長を確保したという。
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