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2011/4/20

総合 - ドイツ経済ニュース

トラック走行料金、一般国道80カ所にも適用へ

この記事の要約

連邦議会(下院)は15日、トラック走行料金が適用される一般国道を大幅に拡大することを柱とする法案を可決した。運送業者などが物流コストを圧縮する目的で課金対象外の道路にトラックを迂回させる動きを強めていることに対応するのが […]

連邦議会(下院)は15日、トラック走行料金が適用される一般国道を大幅に拡大することを柱とする法案を可決した。運送業者などが物流コストを圧縮する目的で課金対象外の道路にトラックを迂回させる動きを強めていることに対応するのが同法案の狙い。今後、州の代表で構成される連邦参議院(上院)の決議を経て、年央にも施行される見通しだ。

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ドイツでは走行距離、車軸数および排ガス性能に応じたトラック料金が2005年1月に導入された。当初は課金対象が高速道路に限られていたが、高速道から一般道に迂回するトラックが増えたため、そうしたトラックの走行が多い一部の一般国道も07年から有料化された。

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政府は料金の適用対象となる国道を来年からさらに増やす意向で、合わせて80カ所、1,000キロを有料化する。対象となるのは片側2車線の国道のうち、◇アウトバーンに直接、接続している◇区間距離が4キロ以上――の2条件を満たす道路。当初は計2,000キロを有料化する方針だったが、州道へのトラック迂回が急増することに州が懸念を示したため、1,000キロに半減した。

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トラック走行料金収入は2009年、44億ユーロに上った。課金対象の道路を増やすと約1億ユーロの増収効果が期待できるという。政府は増収分を全額、道路投資に投入する意向だ。

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