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2011/4/20

企業情報

ヤクルト本社―がん治療薬の開発・販売権を独社から取得―

この記事の要約

ヤクルト本社は14日、ドイツのバイオ企業4SCが開発中のがん治療薬「レスミノスタット」の日本における独占開発・商業化権を取得したと発表した。レスミノスタットはHDAC阻害剤というタイプの経口剤。現在は4SCが欧州で肝細胞 […]

ヤクルト本社は14日、ドイツのバイオ企業4SCが開発中のがん治療薬「レスミノスタット」の日本における独占開発・商業化権を取得したと発表した。レスミノスタットはHDAC阻害剤というタイプの経口剤。現在は4SCが欧州で肝細胞がん、ホジキンリンパ腫およびKRAS遺伝子変異型結腸直腸がんを対象とした第2相臨床試験を実施している。

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ヤクルト本社は今後、肝細胞がんおよびKRAS遺伝子変異型結腸直腸がんを主な対象としてレスミノスタットの日本における開発・商業化を進めていく。その他のがん適応症でも同様の権利を持つ。

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今回の契約に伴いヤクルト本社は頭金600万ユーロを支払う。また、日本における承認申請に向けた臨床や薬事に関連するマイルストーンの達成に応じて、最大で1億2,700万ユーロを支払う。さらに、日本での売り上げに応じて原薬費用を含めた2桁台の料率のロイヤリティーを支払う。

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HDAC阻害剤はがん細胞のDNA構造を変化させることで、がん細胞の分化およびプログラム細胞死(アポトーシス)を引き起こす医薬品。がん細胞の増殖を抑制し、腫瘍を退縮させる作用があると考えられている。

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