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2011/4/20

経済産業情報

P&Gとユニリーバに制裁、洗剤のカルテルで

この記事の要約

欧州連合(EU)の欧州委員会は13日、日用品大手の米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、英・蘭ユニリーバが洗濯用洗剤で価格カルテルを結んでいたとして、総額3億1,520万ユーロの制裁金支払いを命じたと発表 […]

欧州連合(EU)の欧州委員会は13日、日用品大手の米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、英・蘭ユニリーバが洗濯用洗剤で価格カルテルを結んでいたとして、総額3億1,520万ユーロの制裁金支払いを命じたと発表した。独ヘンケルもカルテルに加わっていたが、最初にカルテルを通報し、摘発に協力したとして、制裁を全額免除された。

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欧州委は2008年6月、3社への立ち入り調査を実施し、カルテル疑惑を追及していた。その結果、3社は家庭向けの洗濯用粉末洗剤について、環境に優しい製品の開発コストをカバーするため、2002年1月から05年3月にかけてドイツ、フランス、イタリアなど欧州8カ国でカルテルを結び、価格を吊り上げていたと断定。制裁に踏み切った。

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制裁額はP&Gが2億1,120万ユーロ、ユニリーバが1億400万ユーロ。両社とも調査段階でカルテルに関与したことを認め、調査に協力すれば制裁を10%減額する和解制度が適用された。08年に導入された同制度の適用は、半導体大手10社のカルテル、欧米の化学6グループによる飼料用リン酸塩のカルテルに続き3件目となる。

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