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2011/5/4

企業情報

Puma AG―今秋から値上げへ―

この記事の要約

スポーツ用品世界3位の独Puma(ヘアツォーゲンアウラハ)は4月26日の決算発表で値上げ方針を表明した。原料価格の高騰や中国をはじめとする生産拠点の人件費上昇、輸送コストの上昇を受けた措置。今秋から個別の商品で値上げを開 […]

スポーツ用品世界3位の独Puma(ヘアツォーゲンアウラハ)は4月26日の決算発表で値上げ方針を表明した。原料価格の高騰や中国をはじめとする生産拠点の人件費上昇、輸送コストの上昇を受けた措置。今秋から個別の商品で値上げを開始し、対象商品を広げていく予定だ。

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同社の2011年第1四半期(1~3月)の売上高は前年同期比13.2%増の7億7,300万ユーロとなり、過去最高を記録した。北・南米での需要拡大がけん引役。東日本大震災で一部店舗が休業した日本でも売上高はわずかに増加しており、震災の影響は小さかったもようだ。

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営業利益は7.1%増の7,770万ユーロ。原料価格の高騰などスポーツ用品業界を取り巻く困難な状況下で競合米Nikeや独Adidasが失速するなか、Pumaの粗利益は52.4%と高水準を維持しており、州立銀行LBBWのアナリストは「高く評価すべき」との見方を示した。同社のヨッヘン・ツァイツ社長は2011年通期の業績予想を上方修正、売上高を11%増の30億ユーロに引き上げた。

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Pumaは5月以降、企業形態を欧州会社法に基づく「欧州会社(SE)」に移行し、ツァイツ現社長に代わりフランツ・コッホ氏が社長に就任する。コッホ氏はすでに「5カ年成長計画」を策定、2015年までに売上高を40億ユーロへと引き上げる目標を打ち出している。

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