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2011/5/4

企業情報

Hannover Rueckversicherung AG―大幅減益に、震災など響く―

この記事の要約

再保険世界3位の独Hannover Rueck(ハノーバー)が3日発表した2011年1-3月期(第1四半期)決算の最終利益は5,230万ユーロとなり、前年同期から65.4%減少した。日本の震災など大規模な自然災害が相次い […]

再保険世界3位の独Hannover Rueck(ハノーバー)が3日発表した2011年1-3月期(第1四半期)決算の最終利益は5,230万ユーロとなり、前年同期から65.4%減少した。日本の震災など大規模な自然災害が相次いだことが響いた。同社は2011年12月通期の最終利益目標を従来の6億5,000万ユーロから5億ユーロへと引き下げた。

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主要損害に対する保険金は計5億7,200万ユーロとなり、前年同期(2億6,400万ユーロ)の2倍以上に拡大。年間予算(5億3,000万ユーロ)を凌駕した。コンバインドレシオ(正味損害率と正味事業比率の合計値。100を超えると支出が収入を上回る保険引受損失が発生していることを意味する)は前年同期の99.3から123.8へと大きく悪化した。

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支払い保険金で最も大きいのは東日本大震災の2億3,200万ユーロで、これにニージーランド地震(1億5,200万ユーロ)、豪ブリスベン大洪水(5,200万ユーロ)が続いた。4月下旬に米国で起きた竜巻被害は1,000万ユーロ未満に収まる見通しという。

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同社はこうした事態を受け、日本での災害被害保険料を10~25%引き上げた。ニージーランドとオーストラリアでもそれぞれ70~100%、20~40%の値上げを実現している。今後は他の国でも保険料を引き上げていく考えだ。

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