製薬・化学大手の独Bayer(レバークーゼン)は5日、サービス子会社Bayer Business Services(BBS)がITサービス事業をSiemensのITサービス子会社Siemens IT Solutions and Services GmbHに売却すると発表した。マライン・デッカー新社長が打ち出したコスト削減方針の一環で、これまでBBSに委ねてきたグループのIT業務を外部委託(アウトソーシング)に切り替える。従業員およそ260人が移籍する予定だ。
\Bayerは各種の事務業務を、BBSを含む3つの子会社を通して行っている。これら子会社をグループ外の企業と競争させることにより、Bayerの事務コストを削減するのが狙いだ。このため3子会社は価格競争力の弱い業務を放出せざるを得ず、BBSは今回、ITサービス業務の売却に踏み切る。
\Siemens IT Solutions and Servicesは従業員数3万2,000人強、売上高42億ユーロのITサービス大手で、コンサルタントからシステム統合、ITインフラ管理までの幅広い事業を展開する。今夏にも同業の仏Atosに買収される予定となっている。
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