昨年秋に倒産した自動車部品メーカーの独Honsel(メシェデ)をカナダの同業Martinreaが買収する。Honselの債権者委員会は4日、同取引を承認した。売却金額は約1億ユーロに上るもよう。
\ホンゼルは軽金属部品メーカー。事業再建に向けた債権銀行などと協議がまとまらず、資金繰りに行き詰った。売上規模は5億4,000万ユーロ。従業員数は4,000人で、このうち3,000人はドイツが占める。
\『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙によると、Honselの買収には同社と事業提携する独部品大手のZFが名乗りを上げていたが、Honselの顧客で債権者でもある自動車大手のDaimlerがMartinreaによる買収を強く要求。これが決め手となったもようだ。DaimlerはMartinreaがHonselと共同で中国事業を強化する意向を打ち出したことなどを高く評価したという。
\MartinreaはHonselを金融投資会社のAnchorageと共同で買収する。AnchorageはHonselの最大の債権者で、Honsel株の50%未満を取得する予定。『ハンデルスブラット』によると、同社はHonselから4年後に撤退するオプション権を持つという。
\