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2011/5/11

経済産業情報

鉄道車両の安全向上に向けハンドブック

この記事の要約

連邦交通省は5日、鉄道車両の発注・製造から営業運転までの手続きや技術上の注意点を明確にマニュアル化したハンドブックを発行した。故障などのトラブルが起こった際の責任の所在を明確にすることで、安全性にかかわる問題のすみやかな […]

連邦交通省は5日、鉄道車両の発注・製造から営業運転までの手続きや技術上の注意点を明確にマニュアル化したハンドブックを発行した。故障などのトラブルが起こった際の責任の所在を明確にすることで、安全性にかかわる問題のすみやかな解決を後押しする狙い。新型車両の開発・導入にかかる期間の短縮化にもつながる。連邦交通省と鉄道車両業界、鉄道会社、技術認証団体が共同で編さんした。

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今回のハンドブックでは、鉄道会社が走行認可を申請してから7年間は申請時点の技術規格がそのまま適用されるという決まりが新たに盛り込まれた。これまでは車両の開発・製造途中で安全基準が改定されると仕様変更を余儀なくされ、納品までの時間が延びるという問題があった。

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ハンドブックではまた、ドイツ鉄道(DB)の高速鉄道ICEが車軸破損事故を起こして運行に支障が出た際に、製造元のメーカーとDBが互いに相手方に非があるとして争い決着に時間がかかったことを踏まえ、誰がどのトラブルについて責任を負うかが明確に線引きされている。

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ラムザウアー連邦交通相は「今回の発行で技術的なトラブルをゼロにすることはできないにしても、減らすことはできる」と述べ、ハンドブックの効果に期待を示した。

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