キールの世界経済研究所(IfW)と独物流業界団体のBVLが6日発表した2011年第3四半期の独物流業界景況感指数は146.4で、前の期に比べ9.9ポイント減少した。業務受注の増加幅が鈍り、事業の先行きに不透明感が出てきたことが響いた。ただ、業界を取り巻く環境は依然として良好で、景況感は高水準を保っている。
\現状判断を示す指数は前期比5.1ポイント減の152.5、今後12カ月の見通しを示す期待指数は同14.7ポイント減の140.2にそれぞれ後退した。
\業界分野別にみると、物流サービス業者の景況感は145.7で、11ポイント落ち込んだ。現状判断を示す指数は2.6ポイント減とわずかな減少にとどまったものの、期待指数が19.4ポイント減と大きく後退。全体を強く押し下げた。物流サービスの利用者である製造・流通業界の景況感は8.8ポイント減の147.0で、現状判断は153.9(7.6ポイント減)、期待指数は140.2(10.1ポイント減)だった。
\人材不足解消の取り組みに関する質問では、「女性を積極的に採用している」との回答が物流サービス業者で5社に2社、製造・流通業界でも10社に3社と、いずれも半数以下にとどまった。
\IfWはBVLの委託を受けて、ドイツ国内の物流サービス業者と顧客企業それぞれ100社を対象に、四半期ごとに景況感アンケート調査を実施している。今回の調査は8月に実施したもので、金融市場の混乱による景気の先行き不透明感の高まりは反映されていないという。
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