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2011/9/28

経済産業情報

韓国でドイツ車ブーム、FTAの効果か

この記事の要約

欧州連合(EU)と韓国の自由貿易協定(FTA)が発行した7月以降、ドイツ車の販売が韓国で急増している。『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版)』紙が韓国自動車工業会(KAMA)のデータをもとに22日付で報じた。\ それに […]

欧州連合(EU)と韓国の自由貿易協定(FTA)が発行した7月以降、ドイツ車の販売が韓国で急増している。『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版)』紙が韓国自動車工業会(KAMA)のデータをもとに22日付で報じた。

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それによると、ドイツ車の現地販売台数は7月が前年同月比で40%以上増加、8月も約6%の伸びを示した。7~8月の実数は約1万3,000台で、前年同期の1万600台を20%以上、上回っている。1~8月の累計は約5万台に達しており、2010年に記録した通期の過去最高記録を9月にも更新する可能性がある。

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特に高級車の需要が旺盛でBMWは7~8月実績が5,000台を超え、前年同期の1.5倍に拡大した。メルセデスの旗艦モデル「Sクラス」にとって韓国は5大市場の1つになったという。

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韓国とのFTA締結に対しては独自動車工業会(VDA)が強く批判してきた経緯がある。欧州の市場規模が1,400万台に上るのに対し韓国は同120万台と10分の1以下にとどまるため、協定は韓国メーカーに一方的なメリットをもたらすだけだというのが批判の最大のポイントだ。自動車部品への関税を韓国メーカーに返還するとした条項も問題視している。

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VDAは韓国市場でドイツ車ブームが起きていることについて、好景気が原因だと指摘。一過性の現象に過ぎないとしている。

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