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2011/10/5

経済産業情報

欧州鉄鋼業界が減産へ

この記事の要約

欧州の鉄鋼業界に減産の動きが広がっている。景気減速で需要が落ち込み値下げ圧力も高まっているためで、鉄鋼世界最大手のアルセロールミタルは9月27日、欧州で生産調整を行うと発表した。独ザルツギターも減産方針を表明済み。ロイタ […]

欧州の鉄鋼業界に減産の動きが広がっている。景気減速で需要が落ち込み値下げ圧力も高まっているためで、鉄鋼世界最大手のアルセロールミタルは9月27日、欧州で生産調整を行うと発表した。独ザルツギターも減産方針を表明済み。ロイター通信によると、独最大手ティッセンクルップも追随するもようだ。

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アルセロールミタルはルクセンブルクの電炉1基と圧延工場2カ所で年末まで操業を停止する。独アイゼンヒュッテンシュタットと仏フロランジュの高炉については今月初旬の時点で同様の措置を打ち出している。

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ザルツギターは平鋼の生産規模を10%、量にして約30万トン引き下げる。第3四半期中に減産を開始し、第4四半期も継続する予定だ。

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ティッセンクルップは工場稼働率が現在85%で、数カ月前の100%から大きく低下している。同社関係者によると、第4四半期に50万トンの減産を行う。高炉の操業は停止しないという。

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欧州の鉄鋼生産高は8月に1,270万トンとなり、前月の1,500万トンから18%減少した。各社が減産を打ち出したことで今後はさらに縮小する見通しだ。

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