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2012/8/1

企業情報

Bayer AG―血糖値測定器事業、売却の一次選考終了か―

この記事の要約

製薬大手の独Bayer(レバークーゼン)が血糖値測定器事業の売却交渉を進めているもようだ。『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙が業界・金融筋の情報として7月25日報じた。売却手続きはすでに一次選考を終了し […]

製薬大手の独Bayer(レバークーゼン)が血糖値測定器事業の売却交渉を進めているもようだ。『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙が業界・金融筋の情報として7月25日報じた。売却手続きはすでに一次選考を終了し、交渉先は絞り込まれているという。

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Bayerの血糖値測定器事業は年商が推定10億ユーロ強で、売上高営業利益率(EBITDAベース)は約20%に上るという。糖尿病患者が世界的に増えているため、市場は長期的に成長が続く見通し。ただ、Bayerでは他の事業とのシナジー効果が弱いうえ、これまで同事業への投資を控えてきた影響で競合に比べ技術が遅れているという事情があり、同社は売却に踏み切るもようだ。

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FTD紙は売却先の有力候補としてパナソニックと仏製薬大手Sanofiを挙げた。パナソニックは買収観測を否定、Sanofiはコメントを控えている。パナソニックはこれまでBayerの製品を受託生産してきた経緯がある。

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Sanofiは糖尿病治療薬事業に強く、血糖値測定器事業には昨年、参入した。Bayerの事業を買収すれば、市場シェアを大きく拡大できる。

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