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2012/8/1

経済産業情報

運輸業界、ドライバー不足に悲鳴

この記事の要約

陸運業界でトラックドライバーのなり手不足が深刻化している。ドイツの技術監査大手TUeV Rheinlandが国内運輸・運送業者を対象にこのほど実施したアンケート調査によると、「運輸・輸送業界で職業ドライバーの確保は数年前 […]

陸運業界でトラックドライバーのなり手不足が深刻化している。ドイツの技術監査大手TUeV Rheinlandが国内運輸・運送業者を対象にこのほど実施したアンケート調査によると、「運輸・輸送業界で職業ドライバーの確保は数年前に比べ困難になりましたか」との質問に対し「はい」と回答した業者は84%に達し、「いいえ」の16%を大きく上回った。今後の人材確保の展望についても「悪い」と「やや悪い」が計84%に上り、「良い」「やや良い」は15%にとどまった。

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運転手不足に直面している事業所はほぼ2社に1社(47%)。続けて不足人数を尋ねたところ、「1~3人」が4社に3社と大半を占めた一方、「5人以上」も4社に1社に上った。

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トラック運転手が不人気な理由を挙げてもらったところ、「職業としての魅力に欠ける」「(長時間労働など)精神的・肉体的な負担が大きい」「(ノルマ達成など)業務上のストレスが多い」「業務内容に比べ賃金が低い」などの回答が目立った。また、徴兵制の廃止で、兵役期間中に大型免許を取得する若者が急速に減ったこと、職業ドライバーを育成する事業所が少ないことも人材不足に拍車をかけているという。

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人材探しでは「労働局の協力を受ける」が71%で最多を占めた。「業界団体と連携」は44%、「競合と連携」も4社に1社に上った。

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