食品大手ネスレのエスプレッソ抽出機「ネスプレッソマシン」で利用できる非純正コーヒーカプセルの販売は特許侵害に当たるとして同社がドイツでの販売差し止めを求めている係争で、第1審のデュッセルドルフ地方裁判所は16日、この訴えを棄却した。判決理由で裁判官は、「コーヒーカプセルは特許で保護されたネスプレッソマシンの利用に欠かせないが、マシンの中核機能を果してはいない」と指摘。非純正カプセルは特許を侵害しておらず、今後も販売できると言い渡した。ネスレはデュッセルドルフ高等裁判所に控訴できる。
\ネスレはスイスメーカー2社が同社からライセンスを得ずに製造するカプセルの販売禁止を求めて提訴した。2社の製品の価格は純正品よりも最大で3分の1安いという。非純正カプセルの販売が認められると、純正カプセルで大きな利益を稼ぐネスプレッソのビジネスモデルは維持できなくなる恐れがある。
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