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2012/8/22

ゲシェフトフューラーの豆知識

給仕の服装、白系統でないとダメ?

この記事の要約

飲食店の店員は普通、白系統の服を着ている。清潔感があり、食べ物を取り扱う店に適しているからである。では黒系統の服は好ましくないのであろうか。そんな問題をめぐる係争でベルリン行政裁判所が7月に判決(訴訟番号:VG 14 K […]

飲食店の店員は普通、白系統の服を着ている。清潔感があり、食べ物を取り扱う店に適しているからである。では黒系統の服は好ましくないのであろうか。そんな問題をめぐる係争でベルリン行政裁判所が7月に判決(訴訟番号:VG 14 K 342.11)を下したので、ここで取り上げてみる。

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裁判を起こしたのはベルリン市のシュテークリッツ・ツェーレンドルフ地区にあるコンディトライ(喫茶スペース併設のケーキ屋)。同コンディトライでは給仕と販売担当の店員に対し、黒のブラウス/Yシャツとワインレッドのロングエプロン着用を義務づけてきた。

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地区当局はこれを問題視。服装は汚れが一目で分からなければならないとして白系統への変更を命令した。

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これに対し原告は、店員には清潔を保つよう指示し、服装検査も実施していると主張。また黒系統の服の方がクリームや小麦粉の汚れが目につきやすいと反論した。

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第1審のベルリン行政裁は原告の訴えを認める判決を下した。判決理由で裁判官は、食料品を取り扱う部署で働く就労者は欧州連合(EU)規則Nr.852/2004で清潔さを保つことを義務づけられているものの、服装の色については法的な規制がないと指摘した。

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裁判官はベルリン・ブランデンブルク高等行政裁判所への控訴を認めている。

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