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2012/8/29

経済産業情報

シーメンスが仏リール市を提訴、地下鉄入札で

この記事の要約

フランス北部のリール市が実施した地下鉄入札で不正があったとして、電機大手の独シーメンスが市当局をリール行政裁判所に提訴した。28日付『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙が同社広報担当者への取材などをもとに […]

フランス北部のリール市が実施した地下鉄入札で不正があったとして、電機大手の独シーメンスが市当局をリール行政裁判所に提訴した。28日付『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙が同社広報担当者への取材などをもとに報じた。

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リール市は無人地下鉄と信号設備の入札を実施した。応札したのはシーメンスと仏アルストムの2社で、5月にアルストムが2億6,600万ユーロで落札した。

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これに対しシーメンスは(1)わが社の応札価格はアルストムより1,100万ユーロ低かった(2)わが社の技術はアルストムより5年進んでいる(3)約60秒間隔で運行するという入札条件を満たしていたのはわが社だけだ――と主張。入札は公正でなかったと主張している。また、シーメンスの関係者はFTD紙に対し、同社の応札書類が当局を通してアルストムに渡されていたとの見方を示している。

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リール市の近郊にはアルストムの工場があり、1,600人が働いている。シーメンスはこの事情がアルストムの落札につながったと推測している。

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