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2012/8/29

経済産業情報

家具販売業界の競争し烈に、大手はシェア拡大

この記事の要約

家具小売業界の顧客獲得競争が激化している。大手チェーン店は店舗数拡大や店舗の大型化を進めるとともに、販促イベントや割引セールなどによって集客力を高めており、業界誌『Moebelkultur』によると国内大手20社の売上シ […]

家具小売業界の顧客獲得競争が激化している。大手チェーン店は店舗数拡大や店舗の大型化を進めるとともに、販促イベントや割引セールなどによって集客力を高めており、業界誌『Moebelkultur』によると国内大手20社の売上シェアは2005年の計46.5%から53.3%に拡大。家具販売店数が減少傾向にあるなかで、売り場面積2万5,000平方メートル以上の大型店は過去10年間で121軒から165軒に増加した。20日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。

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成長が特に目覚ましいのは国内2位のHoeffner(ベルリン近郊シェーネフェルト)と同3位の墺XXX-Lutzだ。Hoeffnerは北部・東部ドイツを中心にHoeffner17店、Moebel Krafthaeuser7店、Sconto-Maerkte26店を展開。現在はデュースブルクへの出店を計画中で、業界関係者によるとベルリン、ブレーメン、ハノーバー、フュルトへの進出も視野に入れている。

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XXX-Lutzグループ(XXX-Lutz28店、Moemax25店)は5月にフライブルク店をオープンした。同社の広報担当者によると、「企画段階の出店計画も複数抱えている」という。4位のPortaは数年以内にベルリン、ライプチヒ、ドレスデンに進出する予定。

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ただ、店舗数を増やし続けることは容易でない。進出希望先の自治体から許可を取得するのが年々困難になっているためで、大手は中小競合の買収に乗り出している。Hoeffnerは2年前、Roesrather Moebelzentrumをオーナー一族から買収。大規模な改装工事を実施したうえでHoeffner店として再オープンした。XXX-LutzもMann Mobila、Neubert、Hiendlなど小規模事業者の買収を進めている。

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