フォークリフト大手の独Kion(ヴィースバーデン)は8月31日、中国・山東重工の傘下企業ウェイチャイ・パワーと戦略提携することで合意したと発表した。ウェイチャイ・パワーはKionに25%出資するほか、Kionの油圧駆動装置部門の過半数資本を掌握する。取引は第4四半期に成立する見通し。
\ウェイチャイ・パワーはKionの第3者割当増資を4億6,700万ユーロで引き受け、25%の資本を取得する。Kionの親会社である投資会社Goldman SachsとKKRの出資比率は100%から75%に低下する。Goldman SachsとKKRがKionの株式公開に踏み切る場合、ウェイチャイ・パワーは出資比率を30%に引き上げる権利を持つ。
\また、Kionの油圧駆動装置部門については2億7,100万ユーロを投じて同部門の資本70%を取得するほか、独アシャッフェンブルクに新工場を建設する。同部門は今後、Linde Hydraulicsの社名で事業展開。製品はこれまで同様、Lindeブランドで販売する。
\今回の取引に伴うウェイチャイ・パワーの投資総額は7億3,800万ユーロで、中国企業による対独直接投資では過去最高となる。
\同社との戦略提携によりKionは中国をはじめとするアジア事業を強化。ウェイチャイ・パワーは欧州市場の開拓を加速する。
\ウェイチャイ・パワーは商用車、建機、駆動装置、自動車部品、ヨットの分野で中国有数の企業という。
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