独造船大手のP+S Werftenは8月29日、シュトラルズント区裁判所に会社更生手続きの適用申請を行った。船舶建造の進捗に応じて顧客から受け取る完工高の前払いを求めて進めてきた海運会社との交渉がまとまらず、資金繰りに行き詰った格好だ。
\P+S Werftenは独東部のシュトラルズントとヴォルガストに造船所を持つ。雇用規模は約2,000人。ドイツの造船業界は韓国企業などの追い上げを受けて長期の構造危機に陥っている。
\P+S Werftenに対しては倒産後、アラブ首長国連邦アブダビ首長国の同業Abu Dhabi Marが買収に関心を示しており、Abu Dhabi Marの独子会社Nobiskrugはメディアの問い合わせに対し、P+S Werftenの財務や受注状況を吟味したうえで方針を決定する意向を表明した。地元州政府の融資保証が必要になる可能性があるとみている。買収した場合はP+S Werftenの造船所を船舶の修理・改造に利用する考えだ。
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