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2012/10/4

総合 - ドイツ経済ニュース

リースター年金改善へ、透明性の向上などが狙い

この記事の要約

ドイツ政府は9月26日の閣議で、老齢年金改善法案を承認した。同法案は公的助成付き確定拠出型個人年金(リースター年金)の制度を改めるもので、年金商品の透明性向上に向けた新ルールなどが盛り込まれている。法案は今後、連邦議会( […]

ドイツ政府は9月26日の閣議で、老齢年金改善法案を承認した。同法案は公的助成付き確定拠出型個人年金(リースター年金)の制度を改めるもので、年金商品の透明性向上に向けた新ルールなどが盛り込まれている。法案は今後、連邦議会(下院)と州の代表で構成される連邦参議院(上院)で可決され、来年1月に施行される見通しだ。

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リースター年金は公的年金の給付水準低下を補う目的で2001年に導入された。拠出(払込)時に政府による助成措置が受けられ、受給時には助成金を含む元本が全額保証される。

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同年金に対しては商品内容が分かりにくいとの批判が出ており、政府は制度改革に乗り出した。今後は契約前に費用や予想利回り、保証年金支給額、リスクについて簡単で分かりやすい説明書を顧客に提示することを保険会社に義務づける。説明書に書かれた数値情報は第3者機関によって算出されるか、その検証を受けなければならない。

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法案にはこのほか、◇年金受給時の税控除枠を現行の2万ユーロから2万4,000ユーロに引き上げる◇リースター年金の拠出額を住宅購入資金に充てる場合、持ち出し可能な額の割合を従来の75%から100%に引き上げる――ことも盛り込まれた。

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