欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2012/10/17

企業情報

Allianz SE―風力発電への投資強化を検討―

この記事の要約

保険大手の独Allianzが風力発電パーク向け投資の強化を検討している。欧州債務危機を背景に国債の運用利回りが低下しているためで、法的な枠組み条件が整えば洋上風力発電パークにも建設当初から参加する。オリバー・ベーテ財務担 […]

保険大手の独Allianzが風力発電パーク向け投資の強化を検討している。欧州債務危機を背景に国債の運用利回りが低下しているためで、法的な枠組み条件が整えば洋上風力発電パークにも建設当初から参加する。オリバー・ベーテ財務担当取締役が9日、本社所在地ミュンヘンの経済記者クラブで明らかにした。

\

同社の独法人Allianz Deutschlandでは2005年から風力をはじめとする再生可能エネルギー分野に運用資金を投じている。運用総額2,220億ユーロに占める割合は6月末時点で0.9%にとどまる。運用利回りは陸上風力発電で6~9%に上り、10年物ドイツ国債の1.5%を大きく上回る。洋上風力発電についてはリスクが大きいため2ケタ台の運用利回りが必要という。

\

ベーテ取締役は風力発電投資の足かせ要因として◇再生可能エネルギーに投資する場合は高額の引当金計上を金融監督当局から義務づけられている◇送電事業者と発電事業者を分離するルールにより発電パークと送電網の両方に投資することが禁止されている――などを挙げた。これらの問題が解決されないと風力投資を大幅に増強するのは難しいとしている。

\