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2012/10/17

企業情報

Douglas―創業家と投資会社が共同でTOB―

この記事の要約

小売大手の独Douglas(ハーゲン)は15日、創業家のクレーケ一族と投資会社の米Advent Internationalが同社を買収する計画だと発表した。クレーケ一族は同投資会社の支援を受けてDouglasの経営を立て […]

小売大手の独Douglas(ハーゲン)は15日、創業家のクレーケ一族と投資会社の米Advent Internationalが同社を買収する計画だと発表した。クレーケ一族は同投資会社の支援を受けてDouglasの経営を立て直す考えで、両者はAdvent傘下の投資会社Beauty Holding Three AGを通して株式公開買い付け(TOB)を共同実施する。

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Beauty Holding ThreeはDouglasを1株当たり現金38ユーロで買収する。これは過去4週間の加重平均株価を41.6%上回る水準で、Douglasを15億ユーロと評価した格好。TOBの成立条件は75%以上の確保で、すでに大株主のOetker(出資比率25.8%)、Mueller(約11%)、クレーケ一族(約11%)などから計50.5%を譲り受けることで合意している。TOBの終了後、同一族はBeauty Holding Threeを通してDouglas株20%を間接保有する。

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Douglasは香水販売店Douglasのほか、書籍販売店Thalia、宝石店Christ、婦人服販売店Appelrath-Cuepper、菓子販売店Husselをチェーン展開している。Thaliaはネット通販市場の急成長を受けて業績が悪化、グループ全体の足かせとなっている。クレーケ一族とAdventはThaliaをグループにとどめて経営再建を目指す。

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