独エネルギー水道産業連合会(BDEW)は9日、2012年1-9月の電力輸出量が輸入量を14.6テラワット時(TWh)上回ったと発表した。前年同期を13TWhも上回る水準。再生可能エネルギーに由来する電力の供給が急増した影響でエネルギー取引所でのスポット取引価格が下落。オランダなど周辺諸国ではこれを受け、割高な火力発電所の稼働を停止し、ドイツからの輸入に切り替えているという。
\電力は特に昼の時間帯に供給過剰に陥りやすい。風力やソーラー発電所に加え、天候に大きく左右されるこれらの発電を補うために火力発電所も稼働しているためだ。
\国内では割高な再可エネ電力の普及促進策に伴い電力料金が上昇している。その一方で、同政策の副次効果で割安となったスポット電力を国外に輸出せざるを得ない状況が生じており、独産業エネルギー需用家連盟(VIK)は、電力の輸出超過は再可エネの拡充を加速する政府のエネルギー転換政策の成功を意味しないとの見方を示した。
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