独米系の工作機械メーカーMAGグループを小松製作所(以下コマツ)が買収する可能性が出てきた。ロイター通信が消息筋の情報として18日報じたもので、コマツが中国機械工業集団(SINOMACH)とともにMAGの売却手続きの最終選考に残ったという。MAGは売却手続きが年内に終了する見通しを明らかにしたものの、報道内容についてはコメントを控えた。
\MAGは米投資会社のMaxcorが独Thyssen-Krupp Metal Cutting、米Cincinnati Lamb、Giddings & Lewisなど一連の企業買収を通じて2005年に設立した工作機械製造グループ。米国部門と欧州部門の2つからなり、欧州部門MAG Europa(独ゲッピンゲン)は昨秋、融資銀行団の信託下に置かれた。
\MAGは経営悪化を受けて3月に売却先の模索を開始した。ロイター通信によると、欧州部門の決定権を握る融資銀行団はコマツへの売却を望んでいるという。
\MAGの欧州部門は自動車産業向け、米国部門は航空宇宙産業向け事業に強い。2011年の売上高は約9億ユーロ。営業損益(EBITDA)は1億500万ユーロの黒字を確保したが、欧州部門は赤字を計上した。
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