独旅行連盟(DRV)が15日発表した最新の業界統計(速報値)よると、2011/12年度(11年11月~12年10月)の業界売上高は前年比3.5%~4.5%増の242億ユーロに拡大し、過去最高を記録した。雇用の安定と就労者の所得拡大がプラスに働いたもようで、個人のバカンス旅行予約件数もこれまでの最高を更新した(約3%増の4,000万件)。12/13年度については、欧州債務危機の影響が強まる可能性があるとしながらも、穏やかな成長が見込めるとしている。
\目的地までの移動手段別でみると、航空機による短・中距離旅行は売上ベースで6.5~7.5%増加した。一方、長距離旅行(米国、アジアなど)と自動車、バス、鉄道は前年並みにとどまった。豪華客船などのクルーズ旅行も需要が高まり、売り上げが拡大している。
\今夏のバカンスシーズンでは、国内の天候不順を反映し、日照時間の長い南欧の人気が高かった。国内旅行も国外からの訪問客と出張などのビジネス客に支えられ、前年並みを維持した。
\人気の旅行先はスペイン、イタリア、トルコでこれまでと変わらず。前年に比べ予約が増えたのはスペイン、トルコの地中海沿岸地域、アドリア海沿岸、北アフリカ、アラビア半島、タイだった。一方、ギリシャは前年に需要が伸びた反動もあり減少。アフリカ南部、キプロス、マルタ、オーストラリア、オセアニア地域も需要が落ち込んだ。
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