電機大手の独Siemens(ミュンヘン)がエネルギー部門のコストを大幅に削減する。11月に打ち出した収益力強化プログラムの一環で、グループ全体のコスト圧縮目標60億ユーロのうち32億ユーロを同部門で達成する計画だ。発電・送電設備、風力発電など今後の成長が見込める部門で収益性を改善し、競争力を高めていく。ミヒャエル・ジュース取締役(エネルギー部門)が11日、米シャーロット(北カリフォルニア州)で開催された投資家会議で明らかにした。
\Siemensは11月の決算報告会で収益力強化プログラム「Siemens 2014」を発表した。不採算事業からの撤退や事業拠点の集約、人員削減を通して2014年までの2年間で事業コストを60億ユーロ節約する計画で、エネルギー部門のコスト圧縮計画は同プログラムを具体化した最初のものだ。
\ジュース取締役が発表した計画によると、調達プロセスを効率化するとともに製品の標準化・プラットフォームの共通化を推進。少量生産でコストのかかる製品の種類を減らして製造効率を引き上げる。人員削減の有無については言及していない。構造改善費用として14年までに最大4億ユーロを計上する。
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