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2012/12/19

経済産業情報

ガスパイプライン投資、今後10年で30億ユーロ以上が必要

この記事の要約

エネルギー輸送網の監督当局である連邦ネットワーク庁は11日「天然ガス輸送網開発計画(NEP Gas)」を発表した。同計画は天然ガスの安定供給確保を狙ったもので、パイプライン事業者はこれにより長期的な事業計画を作成・実行で […]

エネルギー輸送網の監督当局である連邦ネットワーク庁は11日「天然ガス輸送網開発計画(NEP Gas)」を発表した。同計画は天然ガスの安定供給確保を狙ったもので、パイプライン事業者はこれにより長期的な事業計画を作成・実行できるようになる。コンプレッサーや貯蔵施設を含めると今後10年で必要な投資額は32億ユーロに上り、パイプラインの敷設距離は計700キロメートルを超える。

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NEP Gasによると、現在建設中ないし計画中のガス輸送施設プロジェクトは15件で、投資総額は10億ユーロに上る。今後10年でさらに必要となるのは合わせて32件、総額は22億ユーロという。

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計47のプロジェクトはすべて、ドイツの北部と南部を結ぶパイプラインの設置ないし、新たなガス発電所と貯蔵施設を接続するもので、天然ガスの供給不足に陥りやすい南部のエネルギー事情を改善する狙いがある。

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再生可能エネルギーの利用拡大に向けてドイツが進める「エネルギー転換政策」ではガス発電が重要な役割を担う。風力発電などは電力供給量が天候に大きく左右されるためで、起動の速いガス発電はその補完役として適している。

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