国際教育到達度評価学会(IEA)は11日、2011年に実施した小・中学生の国際数学・理科教育調査(TIMSS)と小学校読解力調査(IGLU)の結果を公表した。ドイツ(小学生のみの参加)は読解力で前回(06年)を7点下回る541点となり、順位も9位から17位に低下した。また、数学では前回と同じ528点、理科では3点高い528点を記録したものの、順位は数学で12位から16位、理科でも12位から17位に後退した。
\IGLUとTIMSSは読解力と算数・数学、理科の学力を調査する目的でIEAが定期的に実施しているもので、IGLU(小学4年生対象)は5年毎、TIMSS(小学4年生と中学2年生)は4年毎に行われる。11年の参加国はIGLUが45の国と地域、TIMSSが50の国・地域だった。
\ドイツの得点を男女別でみると、読解力は男子が537点、女子が545点、算数は男子が532点、女子が523点、理科は男子が534点、女子が522点と、理科での得点差(12点)が最も大きかった。
\今回の調査では、読書の習慣が学力に大きく影響することが明らかになった。家庭の蔵書数が100冊以下の家庭と101冊以上の家庭では子どもの得点差が読解力で40点、算数で39点、理科で44点に達した。いずれもほぼ1年分の学校教育に相当する学力差という。
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